【理学療法士監修】腰椎椎間板ヘルニアはピラティスで良くなるの?
「腰のヘルニアがあるけど、ピラティスってやっていいの?」
腰椎椎間板ヘルニアは珍しい病気ではありません。
ピラティスは腰痛に良いって聞いたけど、腰椎椎間板ヘルニアがある場合も効果があるのか高知市でピラティスインストラクターとして活動している私が解説していきます。
腰椎椎間板ヘルニアとは?
背骨と背骨の間には椎間板というクッションのようなものがあり、椎間板があることで背骨の衝撃を吸収しています。
その椎間板が、何らかの理由によって背骨と背骨の間から飛び出してしまうことで、様々な症状を引き起こすことを椎間板ヘルニアといいます。
腰椎椎間板ヘルニアの症状
腰椎椎間板ヘルニアの症状は下記があげられます。
- 1.腰痛
- 2.下肢のしびれや感覚障害
- 3.下肢の筋力低下
- 4.尿が出ないなどの膀胱直腸障害
腰痛から発症することが多く、神経の圧迫が強くなるにつれ、下肢の痺れ・筋力低下・膀胱直腸障害が出現してきます。
腰椎椎間板ヘルニアは自然治癒の可能性が高い疾患ですが、手術を行う必要がある場合があります。
- 痛みが強くて日常生活に支障がでる
- 下半身の力が入りにくい
- 尿が出ない(膀胱直腸障害)
腰痛がなかなか治らない場合は、必ず病院を受診し、腰痛の原因を調べてもらいましょう。
腰椎椎間板ヘルニアの原因は何?
腰椎椎間板ヘルニアは20~40歳代の男性に発症することが多いとされており、日常生活・労働環境・スポーツなど、様々なものが影響しているとされております。
- 重労働の仕事をしている
- 中腰になることが多い
- デスクワーク時間が長い
などが腰椎椎間板ヘルニアになりやすいとされております。
「動かない、姿勢をかためる」
これらは腰椎椎間板ヘルニアにとってよくないことであり、日常生活の積み重ねによって起ってきます。
本来、背骨は1本1本動くことによって衝撃吸収をしていますが、どこかの背骨の動きが悪くなると他の部分の背骨にかかる負担が大きくなってしまいます。
負担が大きくなることで、腰痛などの様々な症状が出現するようになるのです。
ピラティスが腰椎椎間板ヘルニア改善に効果的な理由
ここからはピラティスが腰椎椎間板ヘルニアの改善に効果的な理由を解説していきます。
- インナーマッスルなどの筋肉を鍛えられる
- 背骨、骨盤の動きがよくなる
- 姿勢が改善し、関節への負担が減る
これらの3つが効果としてあげられます。
インナーマッスルなどの筋肉を鍛えられる
ピラティスはインナーマッスルを使いながらエクササイズを行っていきます。
インナーマッスルを使いながらエクササイズを行う事で、骨盤や姿勢を正しい位置に戻すことが出来ます。
腰椎椎間板ヘルニアなど腰痛が起こるとコルセットをしたらいいと聞いたことがあると思います。コルセットを巻くことで、腰への負担を減らすことができるため、腰痛に効果的とされています。
インナーマッスルは、コルセットの役目を行う筋群とされております。
インナーマッスルを鍛えると背骨に筋肉のコルセットを巻いた状態をつくることができます。これによってコアが安定し、背骨が動きやすくなり、椎間板や腰への負担を減らすことができます。
背骨や骨盤の動きがよくなる
背骨は24個の脊椎と仙骨、尾骨がS字カーブの形で連なっており、さまざまな動きに対して背骨などにかかる負担を分散しています。仙骨には、腸骨がついており、骨盤の動きも背骨の動きに影響を与えています。
ピラティスでは、背骨を1つ1つを意識しながらエクササイズを行っていきます。
背骨1つ1つの可動域が拡大することによって背骨の柔軟性や骨盤周りの柔軟性が向上され、腰椎椎間板ヘルニアの症状を軽減することができます。
ピラティスを始めると、背骨の柔軟性が向上したことで、身長が数センチ伸びるということもあります。
姿勢が改善し、関節への負担を減らせる
ピラティスを行うことの効果として、姿勢を整えることがあげられます。
腰椎椎間板ヘルニアになる方は、普段の姿勢が崩れていることが多く、姿勢が崩れた状態で長時間のデスクワークや中腰姿勢での作業などを行うことで症状が悪化してしまいます。
また、マッサージや牽引を行っても症状が一時的には改善するけど、また症状が出てしまう人は腰への負担を減らすために姿勢の改善を図る必要があります。
ピラティスでは体の軸を意識しながらエクササイズを行っていくことで、姿勢を改善することができます。
腰椎椎間板ヘルニア改善におすすめなピラティスエクササイズ
腰椎椎間板ヘルニア改善に効果があるピラティスエクササイズを2つ紹介します。
自宅で行いやすいエクササイズなのでぜひやってみてください。
キャットストレッチ
1.四つ這いになって肩の下に手、股関節の下に膝をついて足の甲を寝かせる
2.息を吐きながら、頭に向かって背中を丸め、おへそを覗き込むようにする
3.息を吸いながら姿勢を戻し、背骨を真っすぐに戻してくる
4.これを4回繰り返す
レッグリフト
1.仰向けに寝て、膝を立てる
2.息を吐きながら右足を上げ、すねと床が平行になる位置でストップする
3.息を吸いながら右足を床に下す
4.左足も同様に行う
5.これを4回繰り返す
まとめ
今回は腰椎椎間板ヘルニアの原因や症状、改善に向けたおすすめのピラティスエクササイズを紹介してきました。
ピラティスを行うことで、背骨の一か所にかかる負担を減らすことができ、症状を改善することができます。また、日頃の姿勢も改善することができるため、再発予防を行うこともできます。
腰椎椎間板ヘルニアで悩んでいる方は、グループレッスンよりも自分自身にあったメニューを提供してもらえるパーソナルピラティスがおススメです。
グループレッスンや自分一人で行うことが不安な方は、ぜひ高知のピラティススタジオ「アルブライト」までご相談ください。