ピラティスの呼吸は難しい?初心者でも簡単にできるコツを解説!
「ピラティスを始めてみたけれど、呼吸が難しくて身体が思うように動かない…」とお悩みはありませんか?
実際ピラティスの呼吸法は、少し難しく感じることもありますが、コツさえつかめば大丈夫です。
本記事では、高知市で国家資格を持ちパーソナルトレーナーとして活動している私が、ピラティスにおける呼吸の重要性と初心者でも取り組みやすい具体的なやり方やコツを解説します。
ピラティスの呼吸法のコツをつかんで、理想の体型に一歩近づきましょう!
ピラティスでの呼吸法とは?
ピラティスでは、身体の動きと連動して「胸式呼吸」という特有の呼吸法を行います。
これは肋骨を広げながら肺にしっかりと空気を取り込み、体幹を安定させる呼吸法で、ピラティスエクササイズの基本です。
本章では、胸式呼吸の具体的な方法と意識するポイントについて解説します。
胸式呼吸とは?
胸式呼吸は肺の上部に空気を入れ、胸を広げながら行う呼吸法です。
通常の腹式呼吸とは異なり、息を吸う際にお腹を膨らませるのではなく、胸が左右に開くように肋骨の動きを意識します。
これにより身体の奥深くのインナーマッスルが活性化し、体幹がしっかりと安定するため、ピラティスの効果を十分に発揮しやすくなります。
息を吸うときのポイント
息を吸う際は、肩を上げずに肋骨を左右に広げることを意識しましょう。
肩や首の力が入ってしまうと、深い呼吸が難しくなり、インナーマッスルを十分に使えません。
具体的な方法は、以下の通りです。
・リラックスして姿勢を正す:肩の力を抜き、背筋を自然に伸ばします。胸が開き、肋骨が広がりやすくなります。
・肋骨を左右に広げる:息を吸うときに肋骨が外側に広がるイメージを持ちながら、空気をしっかりと胸に入れましょう。背中も自然と広がり、肩甲骨が引き離される感覚が得られます。
・肩をリラックスさせる:肩を上げないように注意し、胸での呼吸を意識することで、体幹の筋肉がより効率よく働きます。
この方法をマスターすると息を吸うときの安定感が増し、身体全体のリズムが整います。
息を吐くときのポイント
胸式呼吸で息を吐く際は、腹部を引き締め、インナーマッスルに意識を向けましょう。
息を吐き出すことで、自然と体幹が引き締まる感覚が得られます。
・お腹を引っ込める意識を持つ:息を吐きながら、下腹部の筋肉を使ってお腹を引き締めるイメージで行います。特に下腹部がぴったりと内側に寄るように意識します。
・背中のサポートを意識:息を吐き出すと同時に、背中全体で身体を支えるイメージを持つと、体幹がさらに安定します。
・ゆっくりと息を吐き切る:息をすべて吐き出すことで、インナーマッスルがしっかりと働き、次の吸う動作に向けての準備が始まります。
この吐く動作をピラティスの動きに合わせることで、筋肉が連動して動くようになります。
胸式呼吸のメリット
胸式呼吸は、全身に様々な効果をもたらします。
本章では、胸式呼吸のメリットについて解説します。
酸素摂取量が増える
胸式呼吸で肺がしっかりと広がり、酸素摂取量が増えることでエクササイズ中の筋肉への酸素供給がスムーズになって疲れにくくなり、持久力がアップします。
また筋肉は酸素を栄養として機能するため、胸式呼吸で酸素が十分に供給されると筋肉が効率よく活動し、運動効果も高まります。
運動効果を最大限に引き出すには、胸式呼吸をマスターすることが大切です。
代謝の向上
胸式呼吸では、酸素が効率よく取り込まれることでエネルギー消費が活発となり、基礎代謝が向上します。
基礎代謝が向上すると、日常生活でも消費カロリーが増え、痩せやすい体質へと変わります。
代謝の向上には筋肉も必要なため、胸式呼吸を意識するだけでなく、生活の中で適度に動くことも代謝を上げるコツの一つです。
デスクワークが多くなかなか運動機会がない方も、1日5分でもいいので、意識して運動してみましょう。
ストレス軽減とリフレッシュ効果
胸式呼吸は、胸部を使って酸素を多く取り込む呼吸法です。
交感神経を刺激し心身を活性化させるストレス解消効果があるため、脳が活性化して気分がスッキリし、集中力やエネルギー供給が向上します。
そのためピラティスは、運動前や気分転換に適しており、特に朝や疲れたときに行うとリフレッシュ効果も高まります。
ただし長時間行うと逆効果となる場合があるため、リラックスしたければ、腹式呼吸も取り入れると良いでしょう。
姿勢改善と体幹強化
胸式呼吸は体幹の安定とインナーマッスルの強化につながるため、姿勢改善にも役立ちます。
胸式呼吸を取り入れたエクササイズは、特に猫背や反り腰の改善に効果があり、日常生活での姿勢も自然と改善されます。
胸式呼吸によって体幹が安定し姿勢が自然と良くなることで、日常生活でも疲れにくくなり、動きやすい身体へと変化するでしょう。
さらに正しい姿勢を保つことで血流も良くなり、肩こりや腰痛の予防にもつながります。
姿勢改善は、外見を美しく見せる効果もあります。
内臓機能の向上
胸式呼吸では腹部を引き締めたまま行うことで、内臓が本来の位置に戻され、これによって消化機能が高まり、便秘やむくみの改善につながります。
また血行が促進されることで内臓への酸素供給も改善され、内臓の働きが活性化します。
日々の胸式呼吸を通じて内臓機能が十分に機能し、身体の中から健康になっていく状態を実感できるでしょう。
疲れやすさを減らし、内側から元気な身体を維持するためにも、胸式呼吸の習慣化をおすすめします。
胸式呼吸の際に気をつけること
胸式呼吸の効果を最大限に発揮するためには、注意すべき点があります。
本章では、胸式呼吸の際に気をつけることを解説します。
正しい姿勢
胸式呼吸では姿勢を正して背筋を伸ばし、肩の力を抜いた状態で行うことが大切です。
正しい姿勢を保つことで胸部が自然と開き、深い呼吸がしやすくなります。
姿勢が崩れたままでは十分に酸素を取り込めず、胸式呼吸の効果が半減するため、リラックスしつつも姿勢はしっかりと整えましょう。
鏡を見ながら姿勢を確認すると、正しい姿勢を身につけやすくなります。
お腹の意識
胸式呼吸でお腹に意識を向けることで、インナーマッスルが活性化し、体幹の安定性が高まります。
この腹部の引き締めが、ピラティスで結果を出すためには非常に重要です。
お腹を意識することで呼吸が深まり、酸素が筋肉に行き渡りやすくなります。
日々の胸式呼吸の中で、お腹の動きを意識しながら行うことを習慣にすると体幹も鍛えられ、姿勢も改善します。
呼吸のリズム
胸式呼吸では、吸う息と吐く息のリズムを一定に保つことが求められます。
リズムが乱れると、動作と呼吸の連動が難しくなり、エクササイズの効果が半減するからです。
吸う息を4カウント、吐く息を6カウントなど自分に合ったペースを見つけ、心地よいリズムで呼吸を行いましょう。
吸う息を短めに、吐く息を長めに「細く長く」呼吸をすると、より多くの筋肉に酸素が行き渡り、リラックス効果も高まります。
練習の繰り返し
胸式呼吸は、日常的に意識して練習することで身につきます。
ジョセフ・ピラティスは「10回で違いを感じ、20回で見た目が変わり、30回で身体のすべてが変わる」と述べており、最低でも3か月程度の継続が推奨されています。
特に慣れないうちは、少しずつ練習を繰り返すことで自然な呼吸ができるようになるため、胸式呼吸の効果を存分に引き出せるように、日々の努力が大切です。
タイミング
胸式呼吸を行うタイミングも重要です。
動作に合わせて呼吸を意識することで体幹が安定し、ピラティスの効果を最大限に発揮できます。
息を吸うタイミングで身体を伸ばし、吐くタイミングで収縮させるといった工夫が体幹の安定性とエクササイズ効果を引き出します。
ピラティスとヨガ、呼吸の違いは?
ピラティスとヨガの呼吸法には、エクササイズの目的やスタイルに基づいた違いがあります。
ピラティスは上記でも説明したように「胸式呼吸」が基本で、息を吸うときに胸を膨らませ、吐くときに引き締めて体幹を安定させます。
これにより、姿勢改善や筋肉を意識的に使う効果が期待できるでしょう。
一方ヨガでは「腹式呼吸」が主流で、深いリラックスやストレス解消を促します。
ピラティスは流れるような動きを続けることが特徴で、ヨガは静止したポーズで柔軟性や内面の調和を図ります。
ピラティスの呼吸が難しい理由とその重要性
ピラティスは身体全体をバランスよく動かすエクササイズで、呼吸法がその動きの要となります。
しかし初心者にとっては、この呼吸法が少し難しいと感じることがあります。
なぜ呼吸が難しいと感じるのか?
ピラティスの効果を最大限に引き出すためには、正しい呼吸法の習得が欠かせませんが、初心者には難しいと感じられることが多いです。
その理由は、普段使っていない筋肉を意識的に使う必要があるからです。
普段の生活で、私たちは主に「腹式呼吸」を行っていたり、呼吸ではあまり使う必要のない首や肩回りの筋肉を使ったりして呼吸しています。
一方、ピラティスで行う「胸式呼吸」は、肋骨や横隔膜の動きを意識する必要があるため、普段とは異なる呼吸法です。
さらに、ピラティスでは動作と呼吸を連動させる必要があるため、タイミングが合わず呼吸が浅くなることもあります。
こうした要素が重なると、初心者にとって「難しい」と感じる原因となるでしょう。
呼吸法が難しいと感じたときの具体的なやり方とコツ
呼吸法が難しいと感じた場合でも、いくつかのコツを押さえることでピラティスエクササイズの際に無理なく呼吸ができるようになります。
初心者でも簡単に試せるやり方について、解説します。
リラックスして自然な呼吸を意識する
呼吸法が難しいと感じるのは、身体に力が入りすぎていることが原因の一つです。
リラックスして深く呼吸することで、横隔膜や肋間筋などの呼吸に関わる筋肉が自然に動き、呼吸しやすくなります。
呼吸を難しいと感じるときこそ、一度動きを止めて、深くゆっくりと息を吸って吐く練習をしましょう。
無理せず、自分のペースで呼吸を整えることで、次第にスムーズに呼吸ができるようになります。
段階的に呼吸法を練習する
ピラティスの呼吸法を身につけるためには、段階的な練習がおすすめです。
いきなり難しい動きに挑戦するのではなく、まずは基本的な呼吸のリズムを身体に覚えさせることから始めましょう。
1.寝た状態や座った状態で胸式呼吸を練習する
ピラティスの動作を伴わず、まずは胸式呼吸を意識的に練習します。寝た状態や座った状態で、息を吸うときに胸を大きく広げ、吐くときに腹筋を引き締める感覚を確認しましょう。
2.基本的なエクササイズと組み合わせる
ピラティスの呼吸に少し慣れてきたら、簡単な動きと組み合わせて練習してみましょう。例えば、ピラティスエクササイズの一つに「スパイン・ストレッチ(座った状態で背中を伸ばしたり丸めたりする動作)」があります。この動きでは呼吸に合わせて身体を動かし、息を吸う時に身体を伸ばし、吐く時に丸めます。
3.毎日少しずつ練習する
呼吸法を覚えるためには、毎日少しずつでも練習することが大切です。数分でもいいので、意識的に胸式呼吸を行う時間を作りましょう。呼吸を意識的にコントロールすることで、少しずつスムーズに呼吸ができるようになります。
初心者がピラティスをするならマシンピラティスがおすすめ
ピラティスを行う上で重要な「胸式呼吸」は、インナーマッスルの活性化や動作の安定に必要不可欠な要素です。
しかし初めて取り組む方にとっては、呼吸を意識しながらエクササイズを行うことは決して簡単ではありません。
初心者が効率よく呼吸法を身につけるためにも、段階的なサポートを受けましょう。
インストラクターからの指導を受ける
初めてピラティスを行う方がインストラクターから直接指導を受けることは、呼吸法を習得するための近道です。
インストラクターは、胸式呼吸の正しい方法やポイントを具体的かつ分かりやすく教えてくれます。
呼吸が浅くなったり、タイミングが合わなくなったりしがちな初心者でも、プロの目からのフィードバックがあれば、正しい呼吸法の習得がスムーズになります。
またリアルタイムで姿勢や肋骨の広げ方を確認してもらえるため、独学で感じる「感覚がつかめない」という問題を解消できるでしょう。
インストラクターの指導により、日常生活の中での呼吸法の意識も高まります。
ピラティスのレッスン中だけでなく、日常的に胸式呼吸を意識することで呼吸が自然に深くなり、体幹が安定した状態を維持しやすくなるのです。
さらに初心者特有の緊張や力みが緩和され、心地よくトレーニングに集中できます。
マシンピラティスに取り組む
初心者が呼吸法を習得したければ、「マシンピラティス」も検討しましょう。
マシンピラティスとは、リフォーマーやキャデラック、チェアなどの専用の器具を用いて行うピラティスの一種で、マシンが身体の動きをサポートしてくれるため、呼吸と動作が連動しやすくなります。
マシンのサポートにより動作が安定し、正しい胸式呼吸を意識しやすくなる点が特徴です。
呼吸法に集中しながら動作を行うことで、深い呼吸と体幹の意識が自然に高まりやすくなります。
また、マシンピラティスでは負荷を調整しながら無理のないトレーニングが可能です。
動きと呼吸が調和しやすい環境でエクササイズを続けることで、初心者でもピラティスの本質的な呼吸法を自然に取り入れられるようになります。
初心者がピラティスの呼吸法を身につけるために、まずはインストラクターの指導を受け、できればマシンピラティスで練習を継続しましょう。
まとめ
ピラティスの呼吸法は最初難しいと感じるでしょうが、やり方やコツを押さえれば、初心者でも無理なく実践できます。
胸式呼吸を取り入れることで、体幹の強化や姿勢改善に大きな効果が期待できるでしょう。
呼吸法が難しいと感じる方は、マシンピラティスから始めることをおすすめします。
マシンのサポートを受けながら、正しい呼吸と動作を身につけることで、ピラティスの効果を最大限に引き出せますよ。
高知市のピラティススタジオ「アルブライト」では、マンツーマン指導にてマシンピラティスエクササイズを提供しています。
高知市で、呼吸法をしっかり学んでピラティスを続けたい方は、ぜひ「アルブライト」へお越し下さい。
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執筆者情報
上田翔太(アゲタショウタ)
高知市でパーソナルジム・ピラティススタジオを2店舗運営。理学療法士の国家資格を持ち、年間2000件のレッスンを担当。美容・健康面において幅広い経験・知識を持つ。